第五十四章

カミラ視点

ムーンライトの森を抜ける風は、記憶にあるよりも冷たく感じられた。

私は外套をきつく引き寄せ、木々の間のあらゆる影、かすかな動きのひとつひとつに目を走らせた。マーカスは一歩後ろを、警戒を崩さずに歩いている。手はいつも剣から遠ざからない。私たちは何時間も探し続けていた。国境近くで聞いた、腹の底から響くような遠吠え――マーカスの夢に出てきたのと同じ音――それを頼りに。

同じ音。それは、父にしかあり得ない。

あの夢が、頭から離れない。

今朝、マーカスが夢の内容を私に語ったときの顔が目に焼きついている――やつれ、取り憑かれたようだった。簡単に怯む男ではない。それでも、彼が見たものは...

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